ファイナンシャルプランナー(FP)は、お金に関する資格のなかでも合格率が高く、独学でも取得しやすいと言われている人気の資格です。
なかでも、FP3級は平均7〜8割程度と試験の合格率が高く、FP3級の合格に必要な勉強時間は80〜150時間程度、1日に2時間勉強した場合は約2〜3ヶ月あれば独学でも合格レベルに到達できると言われています。
そこで、この記事では独学でFP3級に合格するために必要な勉強時間や勉強方法について、私自身の実体験とあわせて解説していきます。
- FP3級は独学でも合格できる
- 試験の合格率は平均70%〜80%
- FP3級に必要な勉強時間は80〜150時間程度
- 独学での勉強方法はテキストと問題集がおすすめ
詳細は次の章より解説していきます。
これからFP3級を受験したい方や、FP3級の取得を考えている方の参考になれば嬉しいです!
それでは、解説していきます!
もくじ
FP3級は独学でも合格できる
FP3級は、試験方式が選択式であることや他の資格よりも勉強時間が比較的少なくて済むこと、テキストや問題集などの学習資料が多いことから、独学でも合格が十分に狙える資格と言われています。
- 試験方式が選択式
- 必要な勉強時間が比較的少なめ
- テキストや問題集が多くある
FP3級の合格率はかなり高い
FP3級の試験は、平均合格率70%〜80%と高い合格率になっていると言われています。
実際に日本FP協会が公表している、ここ数年のデータを学科試験と実技試験に分けてまとめてみると次のようになります。
学科試験の合格率 (日本FP協会)
日本FP協会が公表している、FP3級 学科試験の合格率がこちらです。
試験結果 (学科) | ||||
---|---|---|---|---|
年 | 月 | 受験者数 (人) | 合格者数 (人) | 合格率 (%) |
2023年 | 5月 | 35,568 | 31,388 | 88.25% |
1月 | 39,839 | 33,961 | 85.25% | |
2022年 | 9月 | 34,616 | 27,963 | 80.78% |
5月 | 39,231 | 32,707 | 83.37% | |
1月 | 39,495 | 34,364 | 87.01% |
※表は右にスクロールできます!
※日本FP協会HP 試験結果データ より引用
実技試験の合格率 (日本FP協会)
続いて、同じく日本FP協会が公表している、FP3級 実技試験の合格率がこちらです。
試験結果 (実技) | ||||
---|---|---|---|---|
年 | 月 | 受験者数 (人) | 合格者数 (人) | 合格率 (%) |
2023年 | 5月 | 34,759 | 30,182 | 86.83% |
1月 | 38,633 | 34,127 | 88.34% | |
2022年 | 9月 | 33,246 | 28,072 | 84.44% |
5月 | 38,810 | 35,058 | 90.33% | |
1月 | 40,324 | 36,595 | 90.75% |
※表は右にスクロールできます!
※日本FP協会HP 試験結果データ より引用
というように、FP3級試験の合格率は学科・実技ともに平均70〜80%といわれていますが、ここ数回の結果では80%台後半とさらに高い水準になっているため、しっかりと準備ができれば独学でも合格をめざせることがわかります。
FP3級の試験の仕組みとは?
FP3級の合格をめざすにあたっては、まずはじめにFP3級の試験がどのような日程や内容で行われているか把握することが大切です。
日程や内容をしっかりと把握することで、勉強を開始するタイミングや勉強方法などの計画が立てやすくなります。
ということで、まずは全体把握から。
FP3級試験の日程や内容は、次のように行われています。
FP3級試験は年3回開催される
FP3級試験は、毎年1月・5月・9月の年3回行われています。これは、FP2級やAFP・CFPなどのFP3級以外の試験についても同様です。
ただし、FP1級については9月に行われる年1回のみとなっています。
また、47都道府県の各地域で開催されているため、身近な場所で受験が可能です。
細かい日程や受験会場が気になる方は、以下のリンクより確認できます。
FP試験の試験機関は2つある
FP3級を含め、ファイナンシャルプランナー(FP)試験は、日本FP協会(NPO法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会)と、きんざい(一般社団法人 金融財政事情研究会)という2つの機関によって運営されています。
どちらの機関で受験しても、取得できるFP資格に違いはないのですが、実技試験の問題数や内容が若干違うので注意が必要です。
具体的な違いについては、次で解説します。
試験は学科と実技で行われる
FP3級試験は、学科試験と実技試験の2科目で行われています。出題形式は、どちらもマークシート方式となっています。
学科試験は、1問1点で全60問。
満点は60点、合格基準は36点(60%)です。
一方で実技試験は、実務を想定した内容で出題されており、日本FP協会ときんざいとで内容や配点に違いがあります。
具体的な違いについては、以下の通りです。
試験期間 | 試験内容 | 問題数 | 満点 | 合格基準 | |
---|---|---|---|---|---|
日本FP協会 | 資産設計提携業務 | 20問程度 | 100点 | 60点 | |
きんざい | 選択 | 個人資産相談業務 | 5問程度 | 50点 | 30点 |
保険顧客資産相談業務 | 5問程度 | 50点 | 30点 |
※表は右にスクロールできます!
実技試験は日本FP協会は1種類、きんざいでは2種類のうち1つを選択する形式になっています。
多くの方は、日本FP協会で受験 or きんざいの個人資産相談業務を選択されることが多いですが、保険について専門的に学び試験にチャレンジされたい方は、保険顧客資産相談業務を選択すると良いでしょう。
また、どちらも電卓持ち込み可となっており、設問の内容に応じて電卓を使用して計算する問題があります。
特に実技試験は電卓での計算が必須になる内容のものが多くあります。
試験の結果としては、
- どちらも不合格
- どちらか一方のみの一部合格
- どちらも合格の完全合格
という3パターンに分かれ、学科と実技の両方の合格によってFP3級の資格が取得できます。
なお、どちらかのみ一部合格の場合は、その後の一定期間に限り次回以降の受験時に片方が免除となる形での受験が可能です。
FP3級の試験範囲
FP3級の試験範囲としては、大きく6つの分野に分かれています。
主な6つの分野は次のとおりです。
1. ライプランニング
1つ目の分野はライフプランニングです。ライフプランニングは、FP資格に関する関連法記やライフイベントの資金計画、社会保険や公的年金の仕組みなどが主な内容となっています。
2. リスクマネジメント
2つ目の分野であるリスクマネジメントでは、主に各種保険について出題されます。保険制度の全体像や生命保険、損害保険などの仕組みについてがリスクマネジメントの分野の主な内容です。
3. 金融資産運用
3つ目の分野である金融資産運用は、株式投資や投資信託などの資産運用に関連する内容です。金融関連の指数や株式投資や投資信託の仕組みなど、資産運用に関わる分野から出題されます。
4. タックスプランニング
タックスプランニングでは、その名の通り税金に関する内容が主な内容です。所得税や所得控除、税額控除などをはじめ、確定申告などの仕組みから問題が出題されます。
5. 不動産
5つ目の分野である不動産では、不動産に関するさまざまな内容が対象範囲になります。主な内容としては、不動産の取引や法令上の規則、取得・保有・譲渡に関する税金など、不動産に関する内容から問題が出題されます。
6. 相続・事業承継
6つ目は相続・事業承継です。相続・事業承継の分野では、相続税や贈与税などの仕組みや法制度、事業承継の仕組みや方法などから出題されます。
FP3級合格に必要な勉強時間は?
ここまでFP3級試験の仕組みや概要について解説してきましたが、ここからは独学でFP3級合格をめざすために必要な勉強時間について解説していきます。
FP3級合格に必要な勉強時間は80〜150時間
データで見る合格率の高さから独学での合格も十分に狙えるというFP3級ですが、一般的にFP3級の合格レベル到達に必要な勉強時間は80〜150時間と言われています。
仮に1日2時間勉強した場合、約2〜3ヶ月程度で合格レベルに到達できる計算です。
といっても、一般的に平均80〜150時間と言われているだけなので、個人差はあります。
早い方なら50時間ぐらいでも
合格レベルに到達するまで、一般的に80〜150時間の勉強時間が必要と言われているFP3級ですが、なかには30〜50時間程度の勉強時間で合格を勝ち取っていく猛者もいます。
、、、すごいですよね。笑
なぜ、そのような方達がいるのか?
もともとの地頭の良さというのもありますが、多くの場合には勉強する以前から知識や経験があった方などの場合もあります。
FP3級レベルの試験であれば、出題範囲の専門性もそこまで深くないため、もとから知識や経験のある方は試験はの適応もしやすく大きなアドバンテージになります。
実際にFP3級の独学を体験してみて|FP3級の体験談
さて、ここまでは一般的に言われていることなどを中心に解説してきましたが、実際に私がFP3級を受験したときはどうだったか?ということについても、簡単に紹介しておきます。
私自身がFP3級合格に向けて独学した勉強時間
まずはじめに、こちらが私自身が2021年当時にFP3級合格を独学でチャレンジしたときの勉強時間の記録です。
あー、、記録に残しておいて良かったぁ。笑
ざっくりまとめると、、
- 勉強期間は77日間(約2か月半)
- 勉強時間は4,995分(約83時間)
- 1日の平均勉強時間は65.7分
といった感じでした。
私の場合には、仕事で何かとバタバタしやすく勉強時間の確保に不安があったため、勉強期間を少し長めに取って計画を立てました。
1番大変だったのは勉強時間の確保
当時の勉強記録はすべてブログに残しているので確認もできますが、FP3級合格を独学でめざすにあたり個人的に1番大変だったのは勉強時間の確保です。
大変に感じるポイントには個人差がありますが、勉強内容よりも勉強時間の確保というのが当時の私にとっては最大の壁でした。笑
FP3級受験の体験談まとめ
お恥ずかしながらではありますが、私自身の当時の勉強記録が気になる方は以下のリンクからご覧ください。
大きくは①〜③という形で3記事にまとめています。
小さくは、毎日の記録として初日から77日目まで全部あります。笑
FP3級合格に向けた勉強方法は?
さて、ここまではFP3級合格を独学でめざすために必要な勉強時間について解説してきたので、ここからは独学でのFP3級合格に向けた勉強方法についても紹介していきます。
FP3級を独学で勉強するメリット
FP3級を独学で勉強する1番のメリットは、勉強費用を安価に抑えられることです。
通信教育やオンライン講座などのサービスを利用して勉強を進めようとすると費用はそれなりに掛かってしまいますが、独学に必要なのはテキストと問題集のみなので、勉強費用を安く抑えることができます。
テキストと問題集で勉強を進める
独学での学習を進めるにあたって、基本的に使用する教材はテキストと問題集のみです。
本屋さんなどで市販されているFP3級を受験する方向けのテキストと問題集を買い揃えて勉強を進めていきます。
基本はテキストと問題集で学べる
テキストと問題集を勉強するだけで試験範囲に対応できるの?
他にも取り組んだ方が良いことがあるのでは?
という不安や疑問を持たれる方もいると思いますが、FP3級の勉強はテキストと問題集のみでも十分に学べます。
市販されているFP3級のテキストや問題集は、試験範囲をしっかりとカバーしているだけでなく、見落としがちなポイントや理解が難しいポイントについても、しっかりと解説がされているので勉強を進めていくことで合格レベルに到達は十分に可能です。
私が独学に使用したテキストは
参考までに、私自身がFP3級受験時に使用したテキストはこちらです。
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続いて問題集はこちらです。↓
(2024/11/09 09:52:06時点 楽天市場調べ-詳細)
私が使用したテキストと問題集は、みんなが欲しかったシリーズ 通称「みんほし」です。
テキストは図や見出しが多いのでとてもわかりやすく、問題集ともリンクしているので見直してや復習もしやすかったです!
独学におすすめのテキストは?
みんほしシリーズ以外にも、FP3級のテキストや問題集はたくさん種類があります。
人気のFP3級のテキストや問題集はこちらの記事でまとめていますので、もし良かったら参考にしてみてください。
FP3級を動画でも勉強できる?
FP3級の勉強は、動画などでも進めることができます。YouTubeなどの動画投稿サイトには、FP3級合格に向けた動画を発信しているチャンネルがあり、そこでは内容の解説や参考問題などが紹介されています。
気になる方は検索してみてください。
どうしても独学が不安な方へ
ここまで、独学でのFP3級合格に向けた勉強方法について紹介してきましたが、独学でも大丈夫な方もいれば、独学だと不安な方や、独学以外の方法でFP3級合格をめざしたい方もいると思います。
そこで、独学以外でFP3級合格をめざす方法についても触れておきます。
主な選択肢としては、通信講座やオンライン講座になりますが、FP3級受験に向けた通信講座やオンライン講座には、次のようなものがあります。
アガルート|AGAROOT
アガルートは、教材の質が高く、わかりやすい解説でFPの勉強が進められる通信講座です。初心者で独学で進めるのが苦手な方や、独学に失敗してしまった方におすすめです。
スタディング|STUDYing
スタディングはスマホ学習に特化し、隙間時間を効率良く勉強に使うために開発された画期的なシステムを採用した通信講座です。
ユーキャン|U-CAN
多くの方からの支持と安定の人気を誇るユーキャンのFP3級講座は、基礎から丁寧に学習を進めることができ、添削指導や質問にも対応してくれるので疑問や不安の解決もサポートしてくれます。
フォーサイト|Foresight
フォーサイトは、わかりやすい授業で最短合格をめざす方におすすめの通信講座です。無駄な部分を省いて最短での合格をめざしたい方に向けた教材と、質問を無制限に受付可能な充実したサポート体制で、受験者の勉強をサポートしてくれます。
独学だと不安な方や、通信講座が気になる方は、資料請求をしてみて実際に調べてみるのもおすすめです。
FP3級に合格するメリットは?
最後は、FP3級に合格することで得られるメリットについて、いくつか紹介していきます。
お金に関する知識が圧倒的に上がる
ファイナンシャルプランナー(FP)は、税金や年金、相続や贈与など、私たちの生活や人生に大きく関わるお金についての専門家です。
そのため、FP3級の勉強を通して得た知識は、私たちの普段の生活のなかで活かせるものが多く、知っていることでお金の悩みや問題の解決に大きく役に立ちます。
FP2級やAFP・CFPをめざせる
FP3級に合格すると、次へのステップとしてFP2級の受験資格や、AFP・CFPといった資格取得への道が開けます。
試験勉強を通して基礎的な部分を学び、FP3級に合格後は、より専門性を深めてFP2級やAFP・CFPにチャレンジしていくことで、自分自身の成長だけでなく、その後のキャリアにも繋がる可能性が高まります。
就職や転職に活かせる?
FP3級は就職や転職にも活かすことができます。特に金融・保険・不動産などの業界への就職や転職を考えている場合、入社後に資格の取得を推奨する企業も多いため、基礎的な知識を持っていることの証にもなるFP3級の資格を取得していることは大きなメリットになります。
もちろん、FP2級やAFP・CFPといった上位の資格を取得している方が、評価としては高くなりますが、FP3級を取得していることでも十分に活かすことができます。
まとめ|独学でFP3級合格に必要な勉強時間は?
ということで、この記事では「FP3級は独学で合格できるのか?勉強時間や勉強方法を解説!」というテーマで、FP3級試験の仕組みや、独学でFP3級に合格するために必要な勉強時間や勉強方法について、私自身の実体験とあわせて解説してきました。
FP3級は合格率が高く、独学でも取得しやすいと言われている人気の資格です。
ぜひ参考にして頂き、FP3級合格に向けてチャレンジしてみてくださいね!
応援しています!!