今回は、配当金や株主優待を目的とした株式投資をする際には絶対に知っておきたい
「配当利回り」や「優待利回り」の計算方法について解説したいと思います。
株を始めたばかりや、少し興味を持ち始めた時は、「どの企業の株がお得なのか?」といわれても、何を基準に判断して良いか分からないことが多いですよね?
じつは、私もそうでした。
配当利回りや優待利回りの計算が少しできるようになるだけで、銘柄の見え方が大きく変わると思います!
ぜひ計算方法をマスターして、お得な銘柄を見つけまくりましょう。
この記事を読むことで得られる内容は、以下の通りです!
- 配当利回りや優待利回りの計算ができるようになる。
- 利回り計算で、お得な銘柄を発見したり、各社の配当金を比較できるようになる。
- 株主優待の比較ができるようになる。
では、紹介していきます!!
もくじ
配当利回りとは
配当利回りとは、株価に対して配当の割合がどのくらいなのかを計算した数値です。
企業各社の1株あたりの株価や配当金はそれぞれ違うので、金額だけではどちらがお得なのか比較しにくいです。
配当利回りを計算することで、どちらの企業の方がお得なのか比較できるようになります。
例えば、以下のようになります。
銘柄 | 株価 | 配当金 | 配当利回り | 比較すると、、、 |
○△グループ | 1,800円 | 80円 | 4.4% | 株価は1番安い、利回りは2位 |
□□商事 | 4,000円 | 190円 | 4、75% | 株価は1番高い、利回りは1位 |
☆☆電気 | 3,500円 | 120円 | 3.42% | 株価は2番目、利回りは3位 |
※表は右にスクロールできます!
いかがでしょうか?
上記の表の銘柄を比較する場合、株価は1番高額ですが配当利回りでは「□□商事」が1番お得な銘柄であるということが分かりますね。
もちろん、単純な配当利回りの良し悪しだけで保有することは注意が必要ですが、
計算することでその銘柄に対して見える情報が増えるので実際に保有を検討する際の大きな参考材料になります。
必ず利回りを計算するのにゃ!
配当利回りの計算方法
企業の株式の保有を検討する際に事前に把握しておくことがとても大切な配当利回りですが、その計算方法は以下の通りです。
配当利回り(%) = 配当金 ÷ 株価 × 100
配当利回りの単位は「%」で表します。
基本的には、配当利回りの数値が高ければ高いほど高配当でお得な銘柄と判断することができますが、配当利回りが高すぎる場合には注意が必要です。
理由としては、業績の悪化により株価が下がりすぎている場合や、配当性向(※)が異常に高くなってしまっている場合が考えられます。
その場合は、最悪のパターンとして配当金の「廃止」や「減配」ということも起きてしまう可能性があります。
そういった可能性を察知していくためには、
利回りと一緒に企業の業績の変化にも注意をしておく方が良いでしょう。
※配当性向とは、1株あたり利益に対する配当金の割合のことです。この記事では触れないので詳しくは以下の記事を参考にしてください。
優待利回りとは
配当利回りと同様に、株主優待にも優待利回りという考え方で優待品の利回りを計算する方法があります。
優待利回りとは、株主優待で頂ける優待品が必要な保有株数の金額に対してどのぐらいの割合なのかを計算した数値です。
株主優待でもらえる優待品も「価値」と捉えて利回りを計算する
企業によって優待内容がサービスの提供や割引など金額換算が難しいものもあるため、すべての優待利回りを計算することは難しいです。
それでも、「クオカード〇〇円分」や「グループ製品〇〇円相当」など、「価値」として金額に換算可能な優待内容に関しては、配当利回りと同様に株主優待の優待利回りも計算することができます。
優待利回りの計算方法
優待内容を「価値」として金額換算することで計算できる優待利回りですが、その計算方法は以下の通りです。
優待利回り(%) = 優待(金額) ÷ 必要な株数の合計金額 × 100
優待利回りの単位も「%」で表します。
保有株数で優待内容が変わるものもあるので、必要な株数の合計金額は「必要株数×株価」であらかじめ算出しておきます。
基本的には、優待利回りが高ければお得な株主優待として判断することができますが、配当利回りと同様に優待利回りが高すぎる場合にも注意が必要です。
理由としては、業績悪化などにより株価が下がりすぎている場合などが考えられます。
その場合は、最悪のパターンとして翌年からは株主優待の「廃止」や「改悪」ということも起きてしまいます。
配当利回りと同様に、そういった可能性を事前に察知していくには企業の業績の変化も一緒に注意していく必要がありますね。
配当利回りと優待利回り、総合で判断してみる
企業の中には、配当金による利益の還元と株主優待による優待品の進呈をどちらも行っている企業もあります。
その場合には、配当利回りと優待利回りを合わせた「配当と優待総合での利回り」も計算することができます。
配当&優待の総合利回りの計算式は以下の通りです。
配当&優待 総合利回り(%) = 配当利回り(%) + 優待利回り(%)
配当と優待総合での利回りを把握しておくことで、その株式を保有した場合の実質の利回りが見えてきます。
計算した配当利回りや優待利回りの活用方法
さて、配当利回りや優待利回りの計算方法について紹介をしてきました。
ここでは、実際に算出した利回りの数値の活用方法について、いくつか紹介をしていきたいと思います。
明確なテーマや意図を持って数値を算出するのが大切にゃ!
銘柄別や保有銘柄全体の利回りの把握
1つめの活用方法は、超基本的なものになりますが銘柄別だけでなく保有銘柄全体での平均利回りも把握しておくことです。
A社は〇.〇%、B社は〇.〇%、など銘柄別に利回りを把握しておくだけでなく、複数銘柄保有している場合は全体の平均配当利回りも把握しておくことで、受取予定の配当金の合計金額や使い道など年間での運用計画が立てやすくなります。
例えば、こんな感じです!
銘柄 | 株価 | 配当金 | 保有数 | 年間配当金額 | 配当利回り |
○△グループ | 1,800円 | 80円 | 200株 | 16,000円 | 4.4% |
□□商事 | 4,000円 | 190円 | 100株 | 19,000円 | 4、75% |
☆☆電気 | 3,500円 | 120円 | 300株 | 36,000円 | 3.42% |
△△ガス | 2,500円 | 70円 | 100株 | 7,000円 | 2.8% |
合計 | ー | ー | ー | 78,000円 | 3.84% |
※表は右にスクロールできます!
上記の場合だと、保有している4つの銘柄の平均利回りは3.84%
配当金の合計は年間で78,000円です。
ということは、あらかじめ全体での数値が算出できていれば、その78,000円のどのように使っていくかの計画が立てやすくなりますね!
配当利回りを逆算して購入株価を決める
2つ目の活用方法は、配当利回りを逆算して銘柄の購入価格を決めるということです。
株価は日々変動しているので、たとえ同じ銘柄でも購入する時期や価格によって配当利回りは変わってくるという点には気をつけなければいけません。
検討している銘柄を良い利回りで保有し運用するために、先に狙う価格を計算して把握しておくことで、いま購入すべきか否かを判断する重要な材料になります。
いかがでしょう?
だいぶ違いますよね??
もし私だったら、上記の銘柄を保有する際には「株価1,000円、配当利回り8.0%」の時に確実に購入し長期保有したいと考えます!!笑
こういった数値もあらかじめ計算して把握しておくことで、その銘柄を保有するタイミングはだいぶ変わってくるのではないでしょうか?
投資資金回収までの期間を把握する
3つめの活用方法は、保有を検討している銘柄の投資資金回収までの期間を把握するということです。
利回りを計算することで、その銘柄を何年保有していれば配当金によって投資資金を回収できるのかを計算して把握しておくことができます。
いかがでしょうか?
このような数値もあらかじめ計算して把握しておくことで、投資資金を回収するまでの期間や計画、また、運用中の株価の変動にも動揺することなく落ち着いて対処することができるようなります!
損益分岐点を把握しておく
4つめの活用方法は、3つ目の活用方法と似ていますが、保有している銘柄の株価が下落した時でもプラス運用を維持できているのか、マイナスに突入しているのかの判断材料とすることです。
例えば、配当利回り4%の銘柄を保有していたとします。
その場合、1年目で4%分の配当金として受け取ることができていれば、株価が4%下落しても実質は±0です。
それが5年なら20%、10年なら40%と継続保有していることで株価が下落したとしてもトータルではマイナス運用になりにくくなっていきます。
当然、保有している銘柄の株価は下落せずに上昇し続けてほしいものですが時には大幅に下落してしまうこともあります。
その時に、トータルではどうなのかを把握しておくことで冷静にその後の運用方針を検討できるようになるのではないでしょうか?
というように、ここまで4つほど数値の活用方法を紹介してきました。
もちろん、これらが全てではないので他にもより良い活用方法があると思います。
今回ご紹介した数値の活用方法も、ご自身が株式投資をする上で把握しておきたい情報の1つとして参考にしていただければ嬉しい限りです!!
ぼくも利回りの計算が好きになったよ!!
以上、配当利回りと優待利回りの計算方法と算出した数値の活用方法についてでした。
今回の記事は以上になります、お読み頂きありがとうございました!!